HEAVEN?

定期を買うついでに本屋に寄って、佐々木倫子の「HEAVEN?」の2巻を買ってきた。やっぱり、この人が描くものって、無闇やたらとパワーがある気がする。楽しい。線は細いし、割と緻密なんだけど、あんまり「繊細」って言葉は似合わんよな〜。なんでだろ?登場人物全員が元気ってわけでもないし・・・。


川合くんの話を読んで思ったこと。「・・・これと似たタイプの人、知ってる気がする・・・(汗)あっちの方が、格段に不愉快だけど」。
んで、つらつらと、「どうして、同じようなことをしてても、不快な人と、不快じゃない人がいるのか」というのを考えてました。確か、漆原教授のときも、思った。

仮説その1「実害を自分が被ったか否か」
　当たり前だけど、川合くんや、漆原教授が、私に被害を与えることはない。実際、知り合いにこういうタイプいたら、迷惑だろーなー・・・と考えてみたら・・・いた(笑)こういうタイプだけど、憎めないなーと思っている人が何人か。「あっ、これ、××でしょ!」とか、全然違う物描かれているもの見て言い出したり普通は、違ってたらまずいから、言わないと思う。特に知らない人が相手なら)、物凄く嫌い合っている人達を「あの人達、3つ子?」と聞いたり、大学の受験日を間違えて覚えてて浪人したり、と、心臓痛くなりそうなことをしてくれる・・・けど、嫌ったり、馬鹿にしたりするよりも、「××ちゃんて、いい子だよね」と素直に思える人達。
よって、仮説1は違うと思われる。

仮説2「それなりの実力はある」
漆原教授やオーナーや観くんのお母さんは、それなりに偉いから、多少(?)問題ある態度とってもムカムカきたりしないのかなー、と思った。・・・うん、私が嫌いな「似てる人」って、少なくとも、私が重きを置く分野では優れてないし。
でも、川合くんの実力って???というわけで、却下。ムードメーカーっていうのは、私にとっては、一番に近いくらいにすごく羨ましい能力だけど、でも、ここで思っている「実力」は「そういう態度をとるのに適当な地位」を得ているかどうか、ということだと思うし。あと、よく考えたら、私は、力で道理を曲げようとする人って、大嫌いだし。

仮説その3「言い訳の方向性の違い」
オーナーも漆原教授も川合くんも、言い訳したり、逃避したり、いろいろしてる。私が知っている誰かもそう。・・・でも、なんか、やっぱり、違う感じがするのですよ。
いろいろ考えてみたんだけど・・・たとえば、オーナーは自分の無理を通すための言い訳をするのね。それに対して、私の嫌いな誰かは、自分を良く見せるための言い訳をする。・・・それがその人の希望なんだろうけど・・・でも、なんか、前向き度が違う気がするんだわ。だって、言い訳やら嘘やらで得た他人からの評価なんて、所詮、ただの錯覚じゃない?虚しいよ、それって。
あと、自分の方が人格が上だと思ってたりするかどうかかなー?他人の気持ちを踏みにじっておいて、他人より上だと思いたがっている・・・思ってもらっていると思いたがっている(ああ、ややこしい)人を見ると、流石に気分が悪くなります。それでいて、他人の意見を容れたくないときだけ、「私は他人の目なんて気にしない、自分の考えをちゃんともった人間なの」というポーズとって逃げたりするし。・・・「他人の目を気にしないっていうのは、他人の気持ちを思い遣らないってこととは違うよ」って言ったことがあったけど、ちゃんとわかってくれたかなぁ・・・?・・・見てる感じじゃ、逆ギレされただけっぽかったなぁ・・・(泣)

結論。我欲が強かろうとなんであろうと、無心(純粋な無神経??)であれば、それなりの清々しさはある。あんたが鈍いとか、頭悪いとか、そんな理由になんか、興味ないわよ!・・・いや、悪意がなければ、多少は救われるけどさ。でもね、わざとでなければ、相手が迷惑しても、自分はちっとも気に病む必要はない、って思ってるのがわかる態度を何度も取られてるとね、そう言いたくもなのよっ!


とか、考えたのは、ほんの数秒で、また、楽しい気分で読み返してました。
人を涙させる話もいいけど、笑わせる話っていいですね。もっと、「笑い」が評価されるようになることを願ってます。